Just another WordPress site

トップ > ワイン > ヌーヴォーから、船便の大変な現状を知りました。

ヌーヴォーから、船便の大変な現状を知りました。

2024/07/20

藤田屋 店長のつぶやき
【ヌーヴォーから、船便の大変な現状を知りました】

 

ワインの小売をする私たちにとって、7-8月は『ボジョレー・ヌーヴォー』を意識する時期です。
解禁日は11月下旬と、まだまだ先なのに「なぜ?」と思われるかもしれませんね。
 
 
その理由は、ワインが航空便や船便を使って運ぶ輸入品だからです。
特にヌーヴォーは、できたての新酒を運ぶため、送れないように早めのスケジュールをしていると思われます。
 
そのため、仕入れ数を決めるのが、この時期になるのです。
(※輸入商社さんは、さらに何ヶ月も前から動いているはずです)
 
◆今年のヌーヴォー価格は?
 
2024年のヌーヴォーの価格は、昨年と比べて、航空便がやや安く、船便がやや高くなりました。
 
続く円安傾向の中、ワインもその影響を避けられません。
品物自体の価格は、昨年よりも上昇しているはずです。
 
さらに影響するのが輸送費。
航空便は、2022年に急騰した後、昨年よりもさらに落ち着いてきているよう。
一方で船便は、後述の理由などで、やや上昇しているよう。
おそらくそんなバランスです。
 
他にも、到着後の国内での輸送や管理コストなどの、物価の影響もあります。
 
こうした要因が複合して、ヌーヴォーの価格は決定していくんですね。
 
◆船便はなぜ高くなった?
 
船便は、時間がかかりますが、大量の貨物を安価に運ぶのに適した輸送手段です。
 
フランスから日本への船便は、通るルートによって、輸送日数や輸送費が変わります。
主要なルートで最も短いのが、地中海からスエズ運河や紅海を通り、北インド洋と抜けるルート。
約4-5週間の航路です。
 
しかし現在、このルートの紅海周辺では、政情不安から商船が攻撃される事件が続いており。
これを避けるため、アフリカ大陸南端の喜望峰までグルリと回る別ルートを選ぶ必要があります。
 
当然、航路もプラス2週間分ほど長くなり、燃料も多く必要で、輸送費が上がります。
その結果、船便で運ぶ商品にも、価格上昇として影響が出てしまうのです。
 
◆いつものワインが、違って見えました。
 

私も普段は、手元に届いたワインボトルを見るだけなので、それが届くまでのことまでは、なかなか想像が及びません。

 

この度の、船便の価格上昇は うれしい出来事ではありませんが…

でも、これを機会に、ワイン輸送の現状を知ることができました。
 

そうすると、今このボトルが手元にあることに、なんだか、有り難さを感じてしまいます(^^)

 

◆次回ご来店のとき「読んだよ」の声が聞けると嬉しいです!


【小さな「うれしい」「たのしい」「幸せ」をつむぐ】
藤田屋本店 <地酒とワインとお取り寄せ食品の店>
店舗 9:00~19:00(土日も営業)
岐阜県大垣市新田町3-8