発酵と腐敗の違いは?(リライト版)
2024/08/23
カテゴリー店長のつぶやき
藤田屋 店長のつぶやき Vol.58
【発酵と腐敗の違いは?】
実はこのお題、Vol.23と同じなのですが、藤田屋新聞に載せるため見返していたら、今の想いが込み上げてきて、結局 半分ほど書き直しました。
せっかくなので、こちらでも共有したいと思います!
◆さて
飲食品に関わる用語「発酵」と「腐敗」。
どちらも「微生物の力で物質が変化する」という点では同じ現象です。
では、何によってその違いが決まるのでしょうか?
◆効能や認識で変わる!
その答えは、人にとって有益なものが「発酵」、有害なものが「腐敗」です。
同じ現象だけど、その効能や認識によって呼び方が変わる、というわけです。
例えば、大豆を醤油・味噌などにするのは酵母による「発酵」のおかげですが。
大豆にカビが生えると、食べたらお腹を壊す「腐敗」が起こります。
◆お酒は腐敗しない?
お酒は原料を発酵させて造ります。
そして多くは発酵を止めてからビン詰めするため、開栓しなければ、まず体に有害な腐敗は起きません。
日本酒やワインなどは、アルコール度が高いため、多くの雑菌は生きていけない環境なのです。
◆認識で変わることも
そんな日本酒で腐敗があるとすれば。
それは、高温で保存していて、酵素の影響で香りが大きく変化した場合です。
体への有害性はなくとも、ヒネ香(劣化臭)を感じれば、認識的な「腐敗」と言えます。
一方で、その香りが心地よく感じたら、それは熟成香であり、「発酵」と言えるでしょう。
◆発酵という言葉の力
納豆、くさや、ブルーチーズ。
なかなかクセが強めの「発酵食品」です。
もし、これを発酵食品だと知らずに、自分が初めて見たとしたら。
たぶん私なら、とても食べたいとは思わない気がします。
でも、「発酵」という言葉があるおかげで、「有害じゃなくて食べれるんだ」と事前に知ることができる。
これって、けっこう凄いことだなと、今回 感じました。
まあ、実際に食べてみて、「やっぱり腐敗だ」と思うかもしれませんけどね(^^;
◆次回ご来店のとき「読んだよ」の声が聞けると嬉しいです!
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