藤田屋のマメ知識 Vol.49【テロワールとワイン】
藤田屋のマメ知識 Vol.49
【テロワールとワイン】
ワインまわりで よく聞く用語「テロワール」のマメ知識です。
◆テロワールとは
「terroir」と書きます。
フランス語のテラ「terre」は地面、土壌といった意味で、ここから派生して生まれた言葉です。
意味は「(農作物が)生育する自然環境」。
語源の土壌だけでなく、地形、温度、湿度、雨量、風量、風向きなど、全ての自然環境を含みます。
◆ワインへの影響
ワインの味わいは、原料のブドウの質に大きく左右されます。
そして、ブドウという果物は、産地の影響を強く受ける性質があります。
そのため、テロワールはワインの味わいに大きく影響すると考えられています。
◆格付けの基準にも
伝統あるヨーロッパ圏のワインの格付けは、地域や畑など、ブドウの生産場所を基準に主に設定されています。
つまりは、各地のテロワールが、格付けの基準になっているといえます。
◆日本酒の場合は？
ブドウのみから造られるワインと同じく、純米酒はお米のみから造られます。
日本酒も、テロワールが重要なのでしょうか？
以前ある日本酒研究者の方に聞いたところ…
お米は産地の影響は受けるが、ブドウほど影響は強く出ない、という所感だそうです。
それよりも、日本酒は酵母菌の影響が味わいに強く出る印象なのだとか。
同じ単一原料のお酒でも、こうした違いがあるのは面白いですね。
逆に言えば、近年ある、テロワールにこだわった日本酒というのは、そうしたわずかな違いでも、より美味しいものをという、造り手のこだわりの証でもあるのかなと思えました。
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